川崎病の再発例とは?

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ここでは、「川崎病の再発例」についてお話します。

 

川崎病は、0〜4歳の子供に多く見られる、
全身の血管に炎症が起こる病気です。

 

その原因はいまだに解明されておらず、
難病とされています。

 

また、心臓に重篤な後遺症を残す危険がある、
恐ろしい病気でもあります。

 

そんな川崎病は、無事退院できたら
二度とかかりたくないと感じるのではないでしょうか。

 

しかし、実際には川崎病が
再発してしまうこともあるのです。

 

そこで今回は、川崎病の再発の例を紹介します。

 

・再発例1.

 

生後6ヶ月で川崎病にかかった男児が、
5歳の時に再発した例です。

 

《生後6ヶ月の時の症状》

 

・38度以上の熱が続く。
・唇が真っ赤にはれる。
・全身に赤い発疹が出る。

 

《2度目、5歳の時の症状》

 

・熱が40度と高熱が続き、
 解熱剤を飲んでも38度くらいまでにしかさがらない。

 

・首のリンパ腺が異常に腫れ、
 顔の頬部分と首が一体になるほど腫れる。

 

 また、首を全く動かすことができなくなり、
 体を少しでも動かすと首に激痛が走る。

 

・唇は、内側の部分が真っ赤になって腫れる。

 

・手のひらは若干赤くなるが、言われないと気づかない程度。

 

・目は白目のふち部分に、細い血走ったような赤みが出る。

 

川崎病の6つの主症状うち、
最初に発症した時は3つのみだったのが、
2回目になると5つが当てはまりました。

 

これは、川崎病には不全型があって、
症状が5つ揃わなくても診断されるケースがあるためです。

 

そのため、もし高熱が5日以上続く場合には、
必ず大きな病院に行くようにしなければならないのです。

 

・再発例2.

 

川崎病は、まれに2回以上の
再発を繰り返す場合があります。

 

6歳8ヶ月で5回目の再発をした女児の例です。

 

保育園の年長になり、毎日元気に幼稚園に通っていたし、
スイミングにも通っていて体力がついてきていた。

 

《発病1日目》

 

しかし、昼間は元気に遊んでいたのに
夕方になると頭痛を訴え、熱が37.2度。

 

夕食もあまり食べられず、19時すぎに就寝。

 

《発病2日目》

 

次の日の朝になると、少し元気になって
朝食もきちんと食べることができる。

 

しかし昼過ぎから体がつらくて、
横になるようになり、熱が37.5度に。

 

夜には38.0度まで上がり、喉の痛みを訴える。

 

《発病3日目》

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一日中38度〜38.5度の熱がある。
首が痛いと訴え、赤い発疹がお腹の周りに出始める。

 

すぐ病院にいって診察、検査をするとCPRが2.3、
白血球数が18.000。

 

数値から、そこそこ炎症反応が起きているので、
飲み薬を服用するよう処方されて自宅に帰る。

 

《発病4日目》

 

朝に両目の充血と赤い発疹が目立ってくる。

 

病院で再度検査すると、
CPRが4.8、白血球数が17.000。

 

早めの対応で、その日のうちに入院。

 

入院後に血液検査と心臓エコー検査を行うと、
CPRの数値がどんどん上昇していく。

 

心臓のエコーと心電図は異常なし、
見た目の症状の変化も特になしなので、
点滴で抗生剤を投与して経過観察。

 

《それ以降の症状》

 

抗生剤が効いたのか、熱はどんどん下がっていき、CPRも下がる。

 

心臓エコー検査も心電図も正常で、回復が早い。
指先の皮が剥けてきて、元気が戻ってくる。

 

入院5日目、発症して8日目には
熱も上がらず順調に回復していったので、退院。

 

ガンマグロブリン治療をせずに退院となる。

 

川崎病は再発のほうが重症になりやすいと言われますが、
年齢や体力などの関係もあり、軽く済む場合もあるのです。

 

大人でも再発の可能性がある

 

「急性発熱性皮膚粘膜リンパ節症候群」

 

とも呼ばれる川崎病は、
1歳をピークに4歳以下の乳幼児に多くみられる病気です。

 

しかし、「川崎病 後遺症 大人」でもお話したように、
大人が川崎病を発症することもあります。

 

大人が川崎病を発症した場合、
合併症を引き起こすことが多いです。

 

肝機能の異常や、脳に十分な血液がいかなくなるモヤモヤ病、
関節痛を伴う関節炎、心筋梗塞などです。

 

また、川崎病は治療をして症状がなくなったとしても、
免疫ができる病気ではありません。

 

そのため、数ヶ月から数年後に再発することもあります。

 

子供のころにかかった人が、
大人になって再発する可能性も低くないのです。

 

川崎病の症状は、子供と同じ6つの症状です。

 

しかし、大人の川崎病は合併症を起こす確率が高く、
適切に治療をしないと心臓の冠動脈に
後遺症が残ることがあります。

 

後遺症としては冠動脈瘤が有名で、
そのまま放置すると、心筋梗塞を招く可能性が高いです。

 

特に川崎病の既往歴がある人は、
症状が出た場合にはすぐに診察を受け、
1日も早く治療を始めることが大切です。

 

このように、川崎病の再発例はさまざまにあります。

 

再発は、2回目だけでなく複数回あることもあり、
大人になってから再発する可能性もあるのです。

 

油断しないで、症状に早く気づき
早期に治療を開始することが大切です。

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