川崎病の症状が軽い時とは?

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ここでは、「川崎病の症状が軽い時」についてお話します。

 

川崎病には、症状が
軽い場合があるのでしょうか?

 

軽い症状とは?

 

川崎病は全身の血管炎なので、
血液検査によって炎症の程度を確認できます。

 

一般的には強い炎症度が見られますが、
まれに炎症の値が低い場合があります。

 

川崎病の患者の約9割が
全身の炎症を抑える強い作用をもつ

 

ガンマグロブリン
(免疫グロブリン)療法を受けます。

 

併せて、炎症を抑え、
血液をかたまりにくくする
作用をもつアスピリンも使います。

 

炎症度が軽いとされる場合には、
アスピリンの投与だけで
改善する場合があります。

 

本当に「軽い」のか?

 

川崎病には6つの主要症状が
挙げられ、診断基準になっています。

 

・5日以上続く発熱
・目の充血

 

・いちご舌
・不定形発疹

 

・手足の腫れ、皮がむける
・首のリンパ節の腫れ

 

これらの症状のうち5つ以上揃うものを
定型例と言いますが、
その割合は、78.5%に過ぎません。

 

あとは、4つの症状と冠動脈瘤をもつ
不定型例が1.9%、

 

残りの3つ以下しか認められない
不全型が19.5%となっています。

 

最近の傾向として不全型が増えていると
感じる小児科医がいるほど、
年々症状が出揃わないケースが多いのです。

 

症状が出揃わないので、
病気の程度は軽いのかな?

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と思ってしまいますが、
不全型は特に注意が必要です。

 

症状が出揃わない分、定型例に比べ、
診断が遅れ、治療開始が遅れます。

 

川崎病で最も恐れるのは、
合併症で心臓に冠動脈瘤ができ、
後遺症として残ることです。

 

冠動脈瘤が残ると、
将来的に心筋梗塞などの
危険因子になりかねません。

 

川崎病の治療の目的が
炎症を抑えることに加えて、
血液をかたまりにくくして

 

血栓をつくらないことである理由は、
この後遺症を恐れるからです。

 

主要症状以外に、

 

・BCG接種部分が赤くなる
・抗生物質が反応しない

 

・下痢、嘔吐、腹痛、軽い黄疸
・せき、鼻水

 

・関節の痛みや腫れがあり歩きたがらない

 

などの症状が現れることがあります。

 

主要症状が出揃わないからと言って、
安心せず、しっかり経過を観察し、
早期診断・治療が行われるべきです。

 

軽いとされる場合でも、退院後
1〜3ヶ月はアスピリンなどの

 

治療薬を服用し続け、
定期的な検診が必要です。

 

軽かったからと言って、
自己判断で服用をやめたり、
診察に行かなかったりするのは危険です。

 

後遺症を残さないためにも、
必ず医師の指示に従いましょう。

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