川崎病の退院後の生活とは?

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ここでは、「川崎病の退院後の生活」についてお話します。

 

川崎病にかかり、入院治療を受けた場合、
退院後の生活はどのようなものなのでしょうか?

 

ここでは、一般社団法人日本血液製剤機構が
出している「続・川崎病」(東邦大学 佐地勉医師監修)
を参考に、まとめます。

 

冠動脈に後遺症がないとき

 

発症して1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月と
経過を見るための診察を受けます。

 

その後は、1年に1回程度受診していく場合や
1年の後は5年後と
間隔をあけていく場合もあります。

 

診察では、心電図、心エコー検査、
胸部X線などの検査を受けることが
望ましいでしょう。

 

最終的な検査として、運動負荷心電図を
検査可能な年齢になれば、受けることが望まれます。

 

治療としては、急性期症状がなくなってから
1〜3ヶ月は、血液を固まりにくくし

 

血栓を予防するアスピリン(抗血小板薬)を
服薬する場合があります。

 

退院後の生活では、
運動や食事の制限は特にありません。

 

小さな冠動脈瘤が残った場合

 

冠動脈の多少の拡大、小さな瘤が
後遺症として残ったとしても、

 

1年程度で退縮する
(小さくなる)のが一般的です。

 

その間、アスピリンを服薬します。

 

服薬中は、医師の判断に従って、
定期的な診察を受けます。

 

服薬が済んだら、1年に1回は
継続的に診察を受けましょう。

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併せて、心電図、心エコー検査、
胸部X線、心臓CT、心臓MRIなど
医師の判断で検査を行います。

 

冠動脈瘤の退縮が見られない場合は、
心臓カテーテル検査などで
より詳細まで調べていきます。

 

退院後の生活において、
運動や食事の制限はありません。

 

中くらいから大きな冠動脈瘤が残った場合

 

直径4mm以上、あるいは、
直径8mm以上の大きな瘤が後遺症として

 

ある場合は、念入りに経過を観察し、
定期的な検査、継続的な治療の必要があります。

 

瘤が残った部分から血栓ができ、
最悪の場合、心筋梗塞や不整脈を起こす
可能性があるからです。

 

冠動脈瘤の退縮が見られるまで
ずっとアスピリンは飲みつづけます。

 

血栓ができてしまった場合は、
より抗血小板作用のあるワ―ファリンを
服薬する場合もあります。

 

さらに、冠動脈が狭くなったり、
閉塞したりして心筋梗塞などを
起こしかねない状態が確認されたら、

 

カテーテル治療やバイパス手術などの
外科的処置が行われます。

 

退院後の生活では、
動脈硬化を促す肥満、脂質異常症(高脂血症)、
高血圧にならないように注意します。

 

瘤が残っているときは、
学校での体育の授業や運動部などの
激しい運動を制限する場合があります。

 

川崎病の場合、急性期の症状が治まったからと言って、
診察や治療を自己判断で中止するのは危険です。

 

必ず、医師の指示に従い、
定期的に健診を受けましょう。

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