川崎病後ワクチンの効果はあるの?

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ここでは、「川崎病後ワクチンの効果はあるのか」についてお話します。

 

川崎病は、4歳以下の子供に
多く見られる原因不明の病気です。

 

特に、生後6ヶ月〜3歳くらいまでの
子供に多いとされています。

 

そんな乳幼児の時期は、様々な
予防接種を受ける大切な時期でもありますよね。

 

川崎病の治療を行った後でも、
予防接種は問題なくできるのでしょうか。

 

そこで今回は、川崎病とワクチンについて紹介します。

 

川崎病の治療とガンマグロブリン

 

川崎病の治療として、一般的には
ガンマグロブリンの大量投与と
アスピリンの服用がされます。

 

血管の炎症を鎮めるために、
できるだけ早くガンマグロブリン血液製剤を
投与する必要があるのです。

 

また、同時に抗炎症作用があり
血液を固まりにくくさせる経口薬の

 

アスピリンを服用することで、
冠状動脈瘤の発症を抑制します。

 

症状が軽い場合は、アスピリンの
服用だけで炎症をやわらげることができます。

 

しかし大抵の場合には、ガンマグロブリンと
アスピリンが併用されます。

 

ガンマグロブリンでも効かないほどの
重症のケースは、ストロイド投与や
血漿交換などが行われます。

 

治療期間

 

ガンマグロブリン製剤は、
点滴で投与しなければいけません。

 

そのため、最低でも1〜2週間は入院が必要です。

 

血管の炎症が治まったら、
冠状動脈瘤を起こしていないかを
超音波検査などで確認します。

 

場合によっては継続的な治療と
検査を行う必要があることもあります。

 

このような場合は、入院期間は
1ヶ月以上と長期になることもあるのです。

 

血管の炎症が治まり、冠状動脈瘤が
できていなければ退院できます。

 

ただし、その後1ヶ月くらいは
アスピリン服用を継続する必要があります。

 

また、年に1回は心臓の検査を受けて
冠状動脈瘤ができていないかをチェックする必要があります。

 

もし検査で冠状動脈瘤ができている
と分かった場合には、入院を継続して
アスピリン投与をしながら経過観察になります。

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心筋梗塞を起こす可能性があるので、
場合によってはバイパス手術など
外科手術が必要になることもあります。

 

ガンマグロブリン投与後のワクチン接種

 

川崎病の治療でガンマグロブリン投与を受けた時は、
その後の予防接種に注意が必要です。

 

ガンマグロブリン製剤に含まれている抗体は、
免疫の成立を妨げる可能性があります。

 

予防接種に関しては、

 

「予防接種ガイドライン」

 

に明記されています。

 

麻疹、風疹、水痘、
おたふくかぜワクチンは生ワクチンです。

 

そのため、原則としてガンマグロブリン投与後の
接種は避けるべきとされています。

 

麻疹ワクチンについては、

 

「ガンマグロブリン投与後の3ヶ月(大量投与の場合は6ヶ月)」

 

とされています。

 

風疹、水痘、おたふくかぜワクチンについては
明記されていませんが、麻疹ワクチンに
準じるべきとされています。

 

一方3種混合(DPT)、2種混合(DT)、
日本脳炎、インフルエンザワクチンは
不活性ワクチンです。

 

そのため、ガンマグロブリンの影響は受けません。

 

ポリオワクチンについては、
生ワクチンでありますが、
ワクチン株が腸管内増殖をします。

 

そのため、ガンマグロブリン投与の
直後でも免疫の成立に影響を受けません。

 

川崎病 インフルエンザ 予防接種」でも
お話したように、

 

川崎病の治療で
ガンマグロブリンを投与した場合は、

 

その後のワクチン接種に
気をつけなければならないのです。

 

ガンマグロブリンは、せっかくの
ワクチンの効果を中和してしまうのです。

 

きちんと3ヶ月、ないしは6ヶ月空けないと、
たとえ予防接種をうけても効果がないので要注意です。

 

担当の医師にきちんと相談をして、
焦らず予防接種を行っていきましょうね。

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