川崎病は心臓病なの?

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ここでは、「川崎病は心臓病なのか」についてお話します。

 

川崎病は、比較的新しい病気です。

 

そのため、まだどのような病気なのか
知らない方も多いのではないでしょうか。

 

川崎病と聞くと、

 

「喘息発作の起こる病気?」

 

「神奈川県川崎市の公害病?」

 

と考える方もいるでしょう。

 

しかし川崎病とは、心臓病の1つなのです。

 

そこで今回は、川崎病は心臓病だ
ということについて紹介します。

 

川崎病の症状

 

川崎病は、

 

・高熱が続く
・両目が赤く充血するが目やには出ない
・唇が真っ赤になり、イチゴ舌になる

 

・手足や体に大小さまざまな形の発疹が出る
・首のリンパが腫れて痛がる
・手足が硬く腫れ、手のひらや足の裏が赤くなる

 

という症状が現われます。

 

また熱が下がる頃に、指先の皮が剥ける
などの症状が現われるのが特徴的です。

 

ただし、この症状が揃わない
「不全型」の川崎病もあります。

 

高熱のある間は非常に不機嫌で重病な感じがしますが、
2〜3週間過ぎると症状が軽くなり、
血液検査も正常となり元に戻ります。

 

川崎病と問題の後遺症

 

川崎病は、全身の血管に炎症を起こす病気です。

 

この病気で最も問題となるのが、
心臓の筋肉に酸素や栄養を送る冠状動脈という
血管に後遺症が残るかどうかという点です。

 

全患者の約10%前後の子供が
冠状動脈障害を残してしまいます。

 

冠状動脈が拡張したり、
瘤ができてしまったりするのです。

 

しかし、一度拡張したり瘤ができたりした冠状動脈は、
自然に小さくなって正常な
大きさになることがほとんどです。

 

非常に少ないケースでは、
瘤の中で血液が固まって血栓となり血流を塞いだり、

 

瘤の出入り口が狭くなり冠状動脈が
詰まってしまうこともあります。

 

冠状動脈が詰まってしまうと、
心筋梗塞発作が起きて最悪の場合
命を落とすこともあるのです。

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そのため、冠状動脈に障害が残った場合には、
血液が固まらないように
薬を飲み続けなければなりません。

 

薬を飲み続けていたとしても、
狭くなったり詰まってしまったりする場合もあります。

 

その場合には、カテーテルを入れて
風船を膨らませて血管を押し広げたり、

 

血管の肥厚している部分を
削ったりする治療が必要となります。

 

また、外科的治療として
バイパス手術を施行する場合もあります。

 

川崎病のその後

 

川崎病にかかった子供が、
将来どのような経過をたどるのかは、
まだまだ分かっていません。

 

冠状動脈に後遺症が残ってしまった子はもちろん、
後遺症が残らなかった子も、
定期的な検査を受けることは大切です。

 

また、川崎病は心臓以外でも
様々な症状を示します。

 

例えば、髄膜炎、関節炎、胆のう炎などです。

 

これらの炎症は、
発病から2週間程度で自然に治まり、
後遺症を残すことはまれです。

 

川崎病自体も、ガンマグロブリン療法を行っても
解熱せず炎症反応が続くケースがあり、
治療法が問題になっています。

 

現時点における川崎病の最大の問題は、
急性期に冠状動脈が腫れたかどうか、
どの位腫れたかということです。

 

また、子供が将来動脈硬化の年齢に達した時に、
影響が出るのではないかと危惧されています。

 

今後どのような影響を及ぼすのかは、
解明されていないのです。

 

そこで、川崎病にかかった時の記録を残すために、

 

「川崎病急性期カード」

 

という物ができています。

 

こちらを主治医に記入してもらい、
将来のために保管しておくのが良いでしょう。

 

このように、川崎病は心臓に疾患を
もたらす危険性のある病気なのです。

 

全身の血管が炎症を起こすので、
心臓だけでなくその他の部分に疾患を
もたらすこともあり、恐ろしい病気です。

 

将来どのような経過をたどるのか
分かっていないため、記録を残すなど
親が出来ることはしていきたいものですね。

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