川崎病とは難病なの?

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ここでは、「川崎病とは難病なのか」についてお話します。

 

川崎病は、主に乳幼児に見られる、
全身の血管が炎症を起こしてしまう病気です。

 

普段あまり聞きなれない病名なので、
自分の子供がかかってしまうと不安でたまらないですよね。

 

「難病であったら、治療は難しいのではないか?」

 

「後遺症が残ってしまうのではないか?」

 

と考えるのではないでしょうか?

 

そこで今回は、川崎病とは
どのような難病なのかを紹介します。

 

免疫系疾患分野での難病指定

 

川崎病 難病 指定」でもお話しましたが、
川崎病は、免疫系疾患分野で、
平成24年に難病指定されています。

 

主に乳幼児が発症する急性発熱性疾患で、

 

「小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群」

 

とも呼ばれます。

 

全身の中型血管の炎症を主体に、
一部に冠動脈の拡張や瘤を
合併することが特徴とされています。

 

日本では年間10,000人の患者が発症しています。

 

最近では、その数が増加の傾向にある病気です。
原因は、現時点では不明です。

 

しかし、夏と冬に多く、地域流行性があることから
何らかの病原体との関連が示唆されています。

 

また、特定の腸内細菌との関連や
遺伝的要素の関与も明らかにされています。

 

冠動脈を中心に合併症を起こす原因は、
まだ分かっていません。

 

症状と合併症、治療法

 

主要となる症状は、

 

1. 5日以上続く発熱
2. 両側眼球結膜の充血
3. 手足の硬性浮腫

 

4. 皮膚の不定型発疹
5. 口唇口腔咽頭粘膜のびまん性発赤、いちご舌
6. 有痛性非化膿性頚部リンパ節腫脹

 

の6つです。

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合併症としては、初回の免疫グロブリン大量療法に
不応な例の屋久25%に、
冠動脈拡張・瘤形成がみられます。

 

一部の症例では、巨大冠動脈瘤を合併し、
血栓や冠動脈瘤破裂による心筋梗塞の可能性もあります。

 

治療法は、免疫グロブリン大量療法が
標準治療となり、通常血栓予防にアスピリンを併用します。

 

この併用療法で48時間以内に解熱しない、
2週間以内に再燃が見られる場合は、不応例とされます。

 

その場合は、免疫グロブリンの再投与や
副腎皮質ステロイド剤の投与、
血漿交換法、シクロポリンの投与などが試みられます。

 

近年ではTNF阻害薬の
有効性も報告されているようです。

 

この病気の研究斑として、

 

「自己炎症疾患とその類縁疾患に対する新規診療基盤の確立」

 

という研究班が立ち上げられています。

 

難病と小児慢性特定疾病に対する医療費助成

 

平成27年1月から、難病や子供の慢性疾患に対する
医療費助成の制度が改正されました。

 

そのことで、医療費助成をうけられる
「難病」の対象が拡大されたのです。

 

川崎病も「難病」に当たる病気なので、
医療費の負担が3割から2割に引き下げられました。

 

また、症状に応じて入退院を繰り返すなどのために、
外来・入院の区別をつけずに、
世帯の所得に応じて自己負担上限額が設定されました。

 

この医療費助成は、医師の診断書をつけて
自治体の窓口に申請が必要です。

 

 

このように、原因が不明な川崎病は、
難病とされているのです。

 

しかし、難病だからといって
治らない病気ではありません。

 

きちんと治療をして、退院してからも
定期的に検査をしていくことで、
日常生活に支障のない普通の生活を送ることができるのです。

 

また、経済的な負担も、
申請をすれば軽減される仕組みが整っています。

 

もしお子さんが川崎病を患ったとしても、
治療に専念してきちんと治していきましょうね!

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