川崎病と髄膜炎の違いとは?

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ここでは、「川崎病と髄膜炎の違い」についてお話します。

 

2006年に、川崎病と診断された小児が
実は髄膜炎で、重度の後遺症が残ったのは、

 

医師が診断を誤り、
適切な治療を行わなかったためだとして、
両親が損害賠償を求める訴訟を起こしました。

 

この医療訴訟にもあるように、
川崎病と髄膜炎の症状は

 

医師が誤診をしてしまうほど
似ている部分があります。

 

ここでは、川崎病と髄膜炎の違いについて解説します。

 

川崎病と髄膜炎の共通点と相違点

 

川崎病と髄膜炎の共通点はずばり発熱です。

 

38〜39℃の高熱が続くことが
症例としては多いです。

 

また、川崎病は首のリンパ節が腫れ、
重度の場合は首が硬くなって痛みます。

 

髄膜炎も首の痛みがあるのが特徴です。

 

一方、相違点もあります。

 

それぞれの発熱以外の主たる症状を列挙します。

 

川崎病

 

・手足や体への不定形発疹
・手足の腫れ

 

・目の充血
・いちご舌

 

髄膜炎

 

・頭痛
・吐き気・嘔吐

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川崎病は、全身の血管に炎症を起こしているので、
全身が赤くなり、腫れあがるのが特徴です。

 

髄膜炎は、脳を保護するために、
脳を覆っている髄膜に炎症が生じた病気です。

 

したがって、かつて経験したことのないような
激しい頭痛に襲われるケースが多いです。

 

子供の場合は、その痛みに泣き叫びます。

 

首の硬直や痛みに関しては、
髄膜炎の場合、下を向くことが
できなくなります。

 

これらの症状が進行すると、
けいれんや意識障害が出ます。
これは、脳炎を併発している可能性があります。

 

原因に合った適切な治療が行われないと、
髄膜炎が完治した後も、後遺症が残る
要因となってしまいます。

 

川崎病から髄膜炎を併発するケース

 

先に医療訴訟を紹介しましたが、
実は、この小児の場合、

 

川崎病の合併症として髄膜炎を発症したのでは
ないかと考える専門家もいます。

 

川崎病の合併症として主たるものは、
冠動脈瘤ですが、

 

川崎病は血管炎なので、炎症が全身に広がり、
髄膜や胆のうにも炎症を起こす場合があります。

 

いずれにせよ、髄膜炎と診断されたら
重症化する前に適切な処置をしなければなりません。

 

高熱の他に、頭や首を痛がる、嘔吐するなどの
症状が見られたら、早めに
医師に伝えるようにしましょう。

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